ようこそいらっしゃいました。熊本県宇城市議会議員の中山弘幸です。念願であった議員のサイトを開設することになりました。
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宇城市議会議員 中山弘幸
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市町村合併の落とし穴と宇城市の展望
6月に知事への申請が終わり、平成17年1月15日宇城市の誕生がほぼ確定した。宇城西部5町の合併協議会が発足した頃は各市町村の反応は鈍く、私自身、国は強引に推進するが、そう簡単にはいかないだろうと高をくくっていた。ところが国の予想以上の財政的締め付けと、合併特例法が1年延期されたことで一気進み、現在14の法定協議会と1つの任意協議会が進行している。この協議がスムーズにいけば、市町村の数は一気に38になる。
私は当初合併に対し、慎重な立場をとっていた。理由はいろいろあるが主な理由は、
1、大きくなることが単純に効率化になると思えなかった。小さいほうが小回りがきいて、住民の声も反映されるのではないか。
2、 単なるリストラなら現状でもできるはず。少しぐらい地方交付税が減っても支出を抑えれば対応できるのではないか。
3、合併すればこれまでの歴史を見ればわかるように、人とお金の流れが中央に集まり、周辺部はますます寂れてしまうのではないか。
しかしその後、国の方針がだんだんと見えてきて、さまざまな方向から検討して合併を進めるべきと結論を出した。三角町の場合、一番多い時で約26億円あった地方交付税が年々減り続け今年は前年比8.1パーセント1億6500万円減の18億6千万円にまで落ち込んだ。当然そのままでは予算が組めないので基金を取り崩すしかない。
しかしそれにも限界がある。これは三角町に限ったことではない。さらには合併してもこの状況は変わらない。当初はいいことづくめでばら色の合併協議であったが、協議が進むにつれて暗雲が垂れ込めてきた。最大の目玉であった、約300億円の合併特例債が途中から約200億円に減ってしまった。これも借金に変わりないが、これ以上有利な借金はないのでできれば多いほうがいい。
もうひとつのメリット、合併時の5町の交付税の合計が10年間は維持されると当初は説明を受けた。ところが合併までにさんざん減らされたあげく、それが合併後は保障されないという。それはすでに合併したあさぎり町、上天草市で実証ずみである。
10年後から5年間で段階的に従来の人口規模の交付税額にもどる。それからが大変である。それまでかなりの大ナタを振るったリストラが必要となるが、合併の基本であるサービスは厚いほうに、負担は軽いほうにという調整方針からそれも簡単ではない。
また、本来の人口規模から約100名多いとされる職員。合併事務局は10年間の自然減で充分対応できるといっているが、そんな悠長なことでいいのだろうか。
しかしこれも支所を充実させてほしいという地域の要望があり簡単ではない。
やはりこの合併を成功させるには、地域のエゴを捨ててみんなが心をひとつにして宇城市の将来を真剣に考えるときである。
その意味から歴史的に見ても周辺部が寂れていくのは仕方ない。それよりある程度の住民サービスを維持することが大切である。そのうえで、そこの地域の特性を活かした生き方を自ら摸索していかなければならない。
それには自ら先頭に立ち、住民を指導し導くだけの知性と感性と情熱、それに限りなく高い志をもったリーダーが求められるのである。最近の某地域紙によると、それぞれに候補があがっているがまだ本命と目される人はいない。
ひとつはっきりいえる事は、これまで行政のぬるま湯にどっぷりと浸かってきた人ではこの合併を成功に導くことはできない。
これまでの13年半の議員活動の中で、いやと言うほど感じたことは、トップリーダーが悪ければ住民はほんとうに不幸であるということ。
お叱りを覚悟で言わせていただくが、行政と民間の最大の違いは、行政はお金を稼がなくてもいいということである。それと責任を取らなくていいことである。
だいたい毎年の収入は予想できる。それを如何に効率よく無駄なく使い切るか、そしていかに国、県からある時は政治力を使ってお金を引っ張ってくるか、それだけが問われるのである。それにまだまだお上の意識が残っている。これからの時代、とてもそんなことでは対応できない。
民間と行政の意識の壁を越えた、高い志をもった職員が求められるのであり、企業からヘッドハンティングされるような職員がほしいものである。
それには繰り返しになるが、トップリーダー次第である。
合併すれば予算規模も大きくなり、合併特需で莫大な利権が発生する。そこに群がるのは歴史の常である。
トップがしっかりしていなければ際限もなく権力と利権争いが、住民の幸せなど無視したところで行われることとなる。
そうならないために、いろんな問題を超越できる幅広い知識とネットワーク、それに住民をよき方向に導くことのできる高い志のある人物が、皆さんの良識によって選ばれることを念願するばかりである。
 

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